五十嵐淳、上遠野敏、マユンキキと歩くコタンペッ再発見ツアー!
2017.08.12(日)円山公園で、建築家の五十嵐淳さん、札幌国際芸術祭の企画メンバーで札幌市立大学教授の上遠野敏さん、同じく企画メンバーで、音楽グループ「マレウレウ」のメンバーであるマユンキキさんとツアーを開催しました。マユンキキさんはプロジェクトのアイヌ文化アドバイザーでもあります。
開拓の歴史、アイヌに伝わるおいしい植物の知識や文化、今回のコタンペップロジェクトの成り立ちなど、お三方のお話を聞きながら、円山をハイキングしよう!という予定だったのですが…
あいにくの雨・・・!
雨なので、円山登山は諦めたものの、トークあり、お散歩あり、笑いあり、歌と踊りありの濃い一日になりました。
まずは、マユンキキさんのアイヌ語プチ講座!アイヌの人々は、文字を持たなかったといいますが、その言葉は実に豊かで奥深いということを感じました。
2017年に行われたというウポポピクニックの動画を見て・・・
静かな湖畔の〜♪のメロディーに合わせて、体の名前を覚えられるという歌遊びを教えてもらいました。輪唱になるとむずかしい!みんなでやると楽しいです。
頭=サパ
鼻=エトゥ
目=シキ
口=パロ
耳=キサラハ
顔=ナヌフ
髪=オトピヒ
首=レクチ
手=テケへ
お腹=ホニヒ
膝=コッカ
足=パラウレ
脚=チキリ
お尻=オソロ
(日本語=アイヌ語)
上遠野先生の熱いリクエストでバッタの踊りもやりました。
バッタの踊りの様子です(笑)けっこう真剣です。肩こりに効きそう。体力使います。
雨は降りやみませんが、散策に出かけました。
むかしの写真と今の様子を比べながら、札幌の歴史・アイヌの文化のおしゃべりを。
円山の登山口にある杉林は、開拓期にに試験的に植えられました。この杉林は日本の北限と言われています。
マユンキキさんに、アイヌに伝わる植物の知恵も教えていただきました。
食べられる植物、毒になる植物、良い香りがする植物、虫除けになる植物etc・・・
現代社会でふつうに生活していると植物の知識が必要になる機会は少ないですが、改めて私たちの暮らしにとって、植物はとても密接な存在だと思いました。
食料、家、石鹸や香水etc...暮らしを見渡すと植物だらけ。普段は既に出来上がったものだけを購入していますが、植物の知恵って人が暮らす上でとても重要なものなのでしょうね。
もっと詳しい話は9月10(日)のツアーで聞けるかも?
これは今円山で大繁殖中のゴボウの種。
服にくっつけて遊んだ記憶、ありませんか?
他にもイワミツバも在来種を駆逐する外来種となっています。
なんか考えさせられますね。
北海道神宮へ。開拓使・島義勇判官の像。
神宮内にある六花亭 神宮茶屋店で「判官さま」というお餅をいただきました。そば粉を配合したあんこ入りのお餅で、焼きたてを提供してくれます。
↑上遠野先生が「みんなで食べようよ」と言って、買ってくれました。ごちそうさまでした。
上遠野先生から、神宮の歴史や、聖域のお話など、面白いお話をたくさんしていただきました。
今とむかしを比べて。
池のほとりで鴨が並んでました・・・!
開拓の中心人物である岩村判官。1971年(明治4年)に偕楽園という日本で初となる公園を設立しています。その後日本初の公園デザイナーと言われている長岡安平が、円山公園や中島公園を計画しました。
円山はむかし、青空市場や運動会、お花見など様々なカタチで市民の憩いの場としての役割を果たしてきました。
現在の円山公園のように、公式に火の使用を含めてのお花見を許可している事例は、全国でもあまり多くないのだそうです。この場所で毎年お花見を楽しめるのは、長い歴史があるからこそなのかもしれません。
建築家の五十嵐さんが、今回のコタンペップロジェクトのメイン会場であるクチャ広場のお話をしてくださいました。五十嵐さんの後ろに組まれている木材は、道総研という試験材を用いているそうです。
いま、むかし、みらいの札幌を見つめながら、これから100年の札幌を思考するー円山をきっかけにそんな大風呂敷を広げたコタンペップロジェクト。
次回は、北海道大学准教授の谷本先生をお迎えして、より深く、円山をきっかけに札幌を学んでいきます。お楽しみに!