狩りの遊び。ひろがれコタンワークショップ#01 めちゃクチャOPENING③
ひろがれコタンワークショップ#01 めちゃクチャOPENING! お昼休憩を終えて、午後はアイヌの遊びを教えてもらいました。
弓を射る遊び。遊び用にあまり飛ばない安全な弓を作ってくださったそうです。
さらりと「作ってきました〜」とおっしゃる白老アイヌ民族博物館の山道さん。堀江さんの弓を引く姿ががかっこいい。
今回の弓は遊び用なので数メートルしか飛ばないのですが、本物の弓だと100mくらいは余裕で飛びます、とのことでした。
本当の狩りの時は、先端のくぼみに毒を塗ったのだとか。そこに印が彫られ、獲物を誰がしとめたのか、誰が致命傷を負わせたのかによって獲物の分配等に役立てたそうです。主にトリカブトが使われていたそうですが、家ごとに毒の調合は違ったそうです。
こちらは鹿笛。これはエイの革ですが、鹿の膀胱や鮭皮なども使うのだそう。子どもの鹿や、母親の鹿の鳴き声を鳴らし分け、狩りで鹿の注意をひくという目的で使われたそうです。
先が二股になった棒で輪を受ける遊び。けん玉のようなひも付きのちいさなものも。
三半規管を鍛える遊び。子どもたちは遊びを通してからだや脳やこころを鍛える、と言われていますが、アイヌの遊びもからだを丈夫にし、平衡感覚や身体能力を育む要素がふんだんに詰め込まれています。こうやって狩りをするための技術を身につけていったんですね。
現代では、弓矢を使った狩猟は禁止され、ライセンスを取得して銃を使用するという法律に変わったそうですが、やっぱり弓矢ってなんだかワクワクしちゃいます。
ワークショップの中で、さりげなくたくさんのお話をしてくださった白老アイヌ博物館のお二人。中でも興味深かったのは、伝統とは何か?というお話でした。 伝統的な文化では木を切る時に↑写真のようなナタを使っていたそうです。しかし、木のことを考えるならば、伝統的なナタよりもノコギリの方が木への負担が少ないのだといいます。
そもそも文化は交易をし、新しいものを取り入れることで発展してきたという歴史がある。だから、伝統も大切だけど、木に優しい方がもっと大切だと思うので、僕はナタではなくノコを使います、と職員の山道さんはお話されてました。
余談ですが、この↑の写真の彫刻は、山道さん自らがされたそうです。山道さん(↓)、スーパーマンみたいです!
アイヌの長さの測り方や他にもたくさん・・・遊び気分で参加していたのですが、こうやって思い返してみると、たくさんのことを教えてくださっていたということに気づかされました。
白老のアイヌ博物館は、2020年に国立博物館としてリニューアルされるため、今年を持って一度閉館するそうです。
先日、私も白老アイヌ博物館に行ってきました!(↑上一枚↓下二枚:こちらの写真は白老アイヌ博物館で撮影した写真です)
アイヌの歌や踊りを体験できたり、文化を学べたり、伝統的なごはんが食べられたり・・・と、景色も綺麗だし、クマやアイヌ犬にも会えるし、とっても楽しめました。
札幌から車で2時間弱くらいなので、ぜひ白老にも遊びに行ってみてください!よもぎソフト、おすすめです!
まだまだ続くコタンペップロジェクトのワークショップ!
次回は、8月12日(土)前半10:00~15:00 後半16:00~18:00、ゲストに建築家の五十嵐 淳さん、市立大学教授で現代美術家の上遠野 敏さん、アイヌ文化アドバイザーでマレウレウのマユンキキさんと一緒に、円山八十八カ所を登っちゃおう!という企画です。
みなさんは、円山に登ったことはありますか?1時間弱のハイキングコースですが、円山登山道は貴重な植生を擁する原始林の中にあるんです。
北海道の文化や歴史、植物のことやアイヌ文化のことなど、貴重なお話をたっぷり交えつつ・・・ゆるゆるおしゃべりしながらの楽しいハイキングになりそう!
詳細は、当HPのイベントページをご覧ください。お待ちしてます〜!